映画

映画『鈴木家の嘘』は秀逸な作品

映画鑑賞が趣味である。

映画に行くかどうかは、見たい映画か否かで判断する。

当然のことだ。

 

でも、もう1つ目的がある。

地方の映画館がどんなものなのかを見てみたい、という思いがある。

 

地方に行くと気になるものがある。

百貨店と映画館である。

 

都留にいるあいだに、甲府がどんな街なのか、どれくらい栄えているのか、

とても興味があったので、滞在中に是非一度行こうと決めていた。

いまから書く出来事はほぼ1ヶ月前のことだけど、あとからいろいろと

思い出すことがあったので、今日はそれについて書いてみたい。

 

まずは百貨店である。甲府には2つの百貨店がある。

山交百貨店と岡島百貨店である。

 

地方都市に百貨店が2つあるというのは、なかなか珍しい。

自分の出身地である姫路も、少し前までは百貨店が2つあった。

(山陽百貨店とヤマトヤシキ。ヤマトヤシキは残念ながら潰れてしまった)

 

むかし中学の美術の先生で、街にある百貨店の数が、その地方の文化度を表す

1つの目安、みたいなことを言っていた。

 

百貨店で買い物をする人は文化度が高いというのは、少し乱暴な議論な気もするが、

でも、パチンコ屋ばかりある街と比べたら、まだマシだと思う。

 

スタバがあるとか、ロフトがあるとか、おしゃれ系の店があるか否かで、

街のイメージや品格が変わるというのは、なんとなく分かる。

でも、百貨店をそれに含めていいのだろうか?

 

自分はかつて百貨店にいた人間で、百貨店らしさ、百貨店の良さというものを

知っているから、「百貨店はいいところだ」と言える。

しかし世間的に見れば、百貨店って、そこまで必要にとされているのだろうか?

いまのまま行くと、今後百貨店は、地方を中心にますます潰れていくこと必至である。

なんとかしようと必死にいろんなことをしているけど、売上減に歯止めはかかっていない。

百貨店はこれからどうなっていくのだろう?

自分は辞めた人間なので心配しなくていいのかもしれないけど、やはり気になってしまう。

(ちなみに、山交百貨店は閉店のアナウンスが流れた。また地方から1つ百貨店がなくなる・・・)

 

映画館である。甲府には映画館がいくつかある。

シアターセントラルB館というところに行った。

 

地元で小ぢんまりとやっている、単館系の映画館だった。

『鈴木家の嘘』という映画を観た。

 

息子がなぜ自殺したのか、

父親、母親、妹、さまざまな視点からその謎をたどっていく。

全体的に暗いし、とても悲しい。家族全員が大事ななにかから目を逸している。

少しずつ歯車が狂い、そしてついに最悪な形で現実となってしまう。

それが、世の中の現実を妙に映し出している気がした。とても秀逸な映画だった。

最近見た映画の中でも、なかなかの上位に入る出来だと思う。

 

「万引き家族」がいい映画だと感じた人は、「鈴木家の嘘」も絶対に良いと感じる

はずである。知名度が低い分、自分としてはむしろ、後者を押して行きたいくらいである。

いまは、レンタルビデオもあるし、有料動画サイトもあって、わざわざ映画館で映画を

見る理由というのが、なくなってきている。

 

それでも、映画館で映画をみることを自分は辞めないし、

今後もずっと映画館で映画を見ると思う。

『鈴木家の嘘』はなかなかいい作品だった。