陸上

キム・コリンズが超人すぎる件 ~40歳を越えて100メートルを9秒台で走る男~

キム・コリンズを知っている人は、どれくらいいるだろうか?

ウサイン・ボルトの名前は誰でも知っていると思うけれど、

キム・コリンズの名前は、おそらくほとんどの人が知らない。

しかし、キム・コリンズはとてつもない超人であり、

もっと多くの人が知っているべき人だと個人的には思っている。

 

わたし自身、キム・コリンズについて、「棚ぼたで金メダルを取った人」

という、大変失礼な見方をしていた。

キム・コリンズは、本命が不在だったり、タイムがあまり良くないときに、

上位に食い込んできて、あわよくばメダルをさらっていく。

キム・コリンズがメダルを獲得したとき、タイムがあまり良くないことが多い。

陸上競技を観ていると、やはりタイムは気になるし世界記録を見てみたい。

タイムに期待できず、あまり盛り上がっていないときに、

上位に食い込んでくる、わたしにとってそんなイメージだった。

 

しかし、その歩みを知るにつれ、その認識を改めるようになった。

たしかにタイムで見れば、キム・コリンズは平凡なのかもしれない。

だが、数字だけでは決して表せないところに、キム・コリンズのすごさがある。

 

キム・コリンズはセントクリストファーネイビス出身の、陸上選手である。

専門は100メートル。

この分野には、ボルトとかガトリン、ゲイ、パウエルなど、

ビックネームがひしめき合っている。

日本でも、17年に桐生選手が9秒台を出して、

その後サニブラウン選手が続き、10秒台前半の人がたくさんいて、

いろいろと話題となっている。

キム・コリンズの名前がそこにあがらないことは、とても残念だと思うのだ。

 

一時期陸上男子100メートルは、タイムがあまり伸びずに、

世界大会でも優勝タイムが10秒台というときがあった。

03年の世界陸上パリ大会は、まさにそんな大会だったと言える。

 

当時男子100メートルは、アメリカのモーリス・グリーンが

絶対的な強さを誇っていた。

しかしこの大会で、まさかの予選敗退を喫する。

大本命不在で盛り上がりに欠ける中、優勝をさらったのは、

キム・コリンズだった。優勝タイムは10秒07。

世界一を決める大会のタイムとしては、平凡なものだった。

ちなみにこの大会の200メートルでは、

日本の末續慎吾が20秒38で銅メダルを獲得している。

 

キム・コリンズはその後も、世界選手権やオリンピックに出場を続けた。

ボルトがフライングにより失格となった、11年のテグ大会、

キム・コリンズは銅メダルを獲得した。

本命になにかアクシデントがあったときに、必ず上位に食い込んでくる。

ただし、タイムは毎回10秒台だった。

テグ大会でマークした記録も10秒09。

わたしの中で「棚ぼたのキム・コリンズ」というイメージがすっかり出来上がっていた。

ここまでが、わたしが知っているキム・コリンズだった。

しかしその後のことを知るにつけ、わたしは考えを改めるようになる。

 

わたしはすっかりキム・コリンズのことなど忘れていた。

ただそうした間にも、キム・コリンズは陸上を続けていた。

多くの選手が年齢とともにタイムが落ちていき、次々と引退をしていく中で、

キム・コリンズは、安定して好成績を収めていく。

40歳になって出場した大会で出した記録はなんと9秒93。

この記録はとてつもないものである。

40歳以上で9秒台で走った人は、後にも先にもキム・コリンズただ1人である。

さらに、40歳になって自身の最高記録を更新するという、

とてつもないことをやってのけている。

「棚ぼたで金メダル」なんて、すごく失礼なことを言ってしまっていた。

キム・コリンズは、誰も真似することのできない、超人なのである。

 

キム・コリンズは、まるでステイゴールドみたいである。

このような形で花開く人は、もっと取り上げられていいと思う。

キム・コリンズについて、多くの人に知ってほしいと思い、

こうしてブログで綴ってみた。

気になった人は、ウィキペディアや動画などで見て欲しいと思う。

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