映画批評

【傑作】『彼女がその名を知らない鳥たち』はゲスたちの美しい映画!

映画『彼女がその名を知らない鳥たち』は、

予告編にも謳っているとおり、登場人物が全員最低である。

ゲスたちの競演であり、ゲス同士がひっついたり離れたりして、

よりゲスの高みに登っていく、そんな映画である。

向上心とか前向きな姿勢、といったものは、ここには存在しない。

誰にも共感することができないし、誰も擁護したいとも思わない。

どこまでも容赦なく落ちぶれていく、そんな映画である。

 

映画のキャッチコピーは以下のとおりである。

 

共感度0%、不快度100%

でもこれは、まぎれもない愛の物語

 

蒼井優演じる十和子は、好き勝手し放題の最悪な女であり、

阿部サダヲ演じる陣治は、そんな十和子に尽くすダメ男である。

松坂桃李や竹野内豊など、次々男前たちが出てくるが、

相手を思う気持ちなどまったくない。

鼻から自分のことしか考えていない。

十和子のことを翻弄していく。

 

映画を観て、気分が悪くなること請け合いである。

嫌なものを観たくない人は、おすすめしない。

ラストに向かって、これでもかとばかりにどん底に突き進んでいく。

ただ、それぞれが各々の考えで生きている。

いつまで経っても噛み合わないけれど、

それぞれに人間味があり、美しさがある。

 

この映画は17年に公開されて、劇場に観に行ったけれど、

ものすごく面白かったことを覚えている。

気分良く観られる映画ではないが、心の底まで突き抜けていく、

謎の快感がある。

 

この映画により、蒼井優の演技は高く評価された。

キネマ旬報主演女優賞や、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、

日刊スポーツ映画大賞主演女優賞など、

さまざまな映画賞で、高い評価を受けた。

実力派女優として知られていたけれど、

この演技を見れば納得である。

ゲスで最低な女の役を、見事にこなしていた。

 

先日、南海キャンディースの山里亮太との結婚が発表されて、

日本中が祝福ムードに包まれている。

山ちゃんの毒を吐きまくるゲスな芸も、すごいと思うけれど、

蒼井優がここまでゲスな役を演じきれるのは、普通にすごい。

ゲス具合では、蒼井優のこの役の方が上手なのではないか?

 

仕事ぶりを尊敬している、という話があったけれど、

この映画を見たときに、少し合点がいったりもする。

わたしは蒼井優さんの実力を、多くの人は

きちんと理解していないように思う。

実力派と言われているが、それを肌で感じている人は

実際あまり多くないように思ったりするのだ。

この映画の彼女の演技は大変素晴らしい。

結婚報道などもあり、改めて思い返して記事を執筆してみた。

 

結婚しても、変わらず演技している姿を観てみたい。

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